あなたがよく日常で使っているその「言葉(語彙)」の意味は、実は間違っているかもしれません!
なぜなら、多くの「言葉(語彙)」が“本来とは違った意味”として世の中に浸透しているからなのです。
あなたは、「言葉(語彙)」の“本来の意味”をきちんと理解して使っていますか。
今回は「本来の意味とは違う?!よく間違えられる言葉(語彙)5選」をご紹介しますね☆彡
【お力添え】
「私の力不足で、お力添えになれなくて申し訳ありません」
「私がお力添えいたします」
「力を添える」という言葉から、“自身が相手の力になること”だと思われている人も少なくないはずです。
しかし、「力を添える」のは〈自身〉ではなく〈相手〉のほうです。
そのため、【お力添え】とは、
《相手の協力や助力などに対しての感謝の気持ち》を表す言葉なんです。
ご支援やご尽力くださった人に対する言葉だということを忘れないでいて下さい。
くれぐれも、〈自身〉が〈相手〉に行ったことに対して使うようなことは避けましょうね。
「お力添えをいただき、本当にありがとうございます」
「〇〇さんのお力添えのおかげで、■■が無事に終了しました」
自身が、相手をサポートするときに適当な言葉としては、以下の表現があります。
♦「お手伝いする」
♦「お力になる」
♦「一臂(いっぴ)の力を仮す」(わずかばかりの援助をする)
【割愛する】
「時間が無駄になるから、この話は割愛する」
「私の自己紹介は割愛させていただきます」
《割愛=無駄なモノを省く。無駄なモノを切り捨てる。》ではありません!
浸透している意味と本来の意味には違いがあるのです。
本来の意味は、《割愛=(泣く泣く)惜しいけれど省略する》なんです。
「要らないから省略」ではなく、「本当は要るけど、仕方がなく省略する」という意味になります。
「時間が押してしまっているため、部長の挨拶は割愛させていただきます」
「今回の内容はとても重要な事なので、できれば割愛せずに話をしていただきたいです。」
ちなみに、『割愛』という言葉は他者に使うものであり、自身のことには使いません。
悪い例にもあるように「私の〇〇は割愛いたします」などは、本来の使い方ではありませんので、ご注意下さいね。
【役不足】
「私では役不足かもしれませんが、頑張ります」
「実力のないあの人に、主役をさせるのは役不足だと思う」
「不足」という言葉があるので、なんとなく“自身を控えめに表す言葉”だと捉えられがちですよね。
そのため、「そこまでの実力が無い=役不足」だと思っている人も少なくないはずです。
ですが、『役不足』の本来の意味は、
《その人の技量や器に対して、与えられた役目が軽すぎる=満足できない》ということなんです。
そのため本来の意味を知らずに使ってしまうと、悲惨なことになりますよ…。
へりくだっていると思って発言した言葉が、相手には傲慢な発言となってしまうのですから…。
しかも使う相手によっては、自身の評価を低下させる羽目になってしまう恐れもあるので注意が必要ですよ。
「私では力不足ですが、精一杯頑張ります」
「実力のないあの人に、主役をさせるのは力量不足だと思う」
私個人としては、『役不足』という「言葉(語彙)」は、本来の意味をきちんと理解して使って欲しい、と願う言葉の一つなんです。
「言葉(語彙)」の間違った使いかたで、自身の評価を下げることは避けたいですよね。
【敷居が高い】
「あのお店は、私には敷居が高すぎて行けない」
「ホテル予約したいけど、高級ホテルは敷居が高いから無理だね」
「高い」という言葉からか、「格式の高さ」「値段の高さ」などと連想している人も少なくないはずです。
ですが、本来の意味とは全く違いますよ!
『敷居が高い』の本来の意味は、
《過去の自分の過ちが原因で近寄り難い》ということです。
格式や値段などの高さには関係ないですよね。
「あの人にはお世話になったのに、長らく連絡を取ってなかったから敷居が高くて行きにくいなぁ…」
「課題締切日に間に合わなかった。職員室は敷居が高くて行きたくないなぁ…」
『敷居が高い』という「言葉(語彙)」については、現状では“表現が揺れている”と言っても過言ではないでしょう。
なぜなら、《敷居が高い=値段・格式が高い》という意味で捉えている人が増加しているからです。
本来の意味とは全く違いますが、どちらも【行きづらい】という共通する要素ではあります。
そのため、上述した意味で使われることも“間違い”ではないのでしょう。
ただ個人的には、本来の意味で使えるような人が増えることも願うのですが…。
【しめやかに】
「本日の結婚式も、皆様のお陰でしめやかに執り行うことが出来ました」
「友人の結婚式はとても神聖な雰囲気の中、しめやかに誓いを立てていました」
言葉自体がしとやかに感じるからか、祝いの席などでも使っている人は少なくないはずです。
ですが、それは間違った使いかたです!
なぜなら、『しめやか』の本来の意味は、
《ひっそりと静かに、悲しげに》であり、“しんみりと沈んで物悲しい状態”を表す「言葉(語彙)」だからです。
悲しさを表現した「言葉(語彙)」なので、結婚式などの祝い事で使うのは避けたいですよね。
「父の葬儀は、近くのお寺でしめやかに行われた」
「故人を偲んで、しめやかに思い出を語ろう」
『しめやか』という言葉は、〈女性のしとやかな様子を表現する言葉〉として使われていたようですよ。
言葉自体にしとやかさを感じるのも、そういった言葉の背景があるからかもしれませんね☆彡
まとめ

日常よく使っている「言葉(語彙)」の本来の意味を知っていただけたでしょうか。
本来の意味をきちんと理解して使っている人も、そうでない人にも役立ててもらえると嬉しいです♪
出来るだけ、「言葉(語彙)」の本来の意味を理解した上で使ってみませんか。
【日本語の魅力】などの新たな発見をしてくれ、それがあなたの小さなHAPPYになることを願って…
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